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身代わりの夜
第10章 純情エッチ代行人
(すいませんってあやまって、許してもらおう)

 そう思いながら近づいていく。

 下着まで見せている上司に気兼ねして、つい足を忍ばせてしまう。
 心臓がばくばくと脈打った。

「電話は誰からだったの? もう用はすんだの?」

 ネクタイで縛られた両手が、膝の上で落ち着かなく動く。

 今頃、山野辺は梨華と会っているのだろうか。
 どんな用件で呼び出されたのか、さすがに気になってくる。

 啓太は亜沙子の前で立ちどまった。

「わたし、目隠しはずさないで待ってたのよ。
 なんだか、すごくドキドキする」

 男がいると思われる方に顔を上げて、亜沙子は口元に気弱な笑みを浮かべた。

(ああ、亜沙子さん、すごく色っぽい)

 マスクで印象的な双眸が隠されたぶん、筋の通った鼻と、唇の清楚な美しさが、より目立つ。

 ブラウスがはだけ、ブラジャーのストラップが二の腕にずり落ちている。
 ハーフカップの上部にのぞく美麗な隆起に、ごくりと唾を飲んだ。
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