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身代わりの夜
第2章 泥酔美人上司
 だが、十二階の廊下を歩き出してすぐに、もっと啓太の心を掻き乱すことが起こった。
 亜沙子の足がもつれて、身体の側面に胸のふくらみがあたったのだ。

 脈拍が速まった。

 ブラウス越しでも、ブラカップの中の乳房が豊かな弾力を示して、むにゅンとたわむのがわかった。
 股間のイチモツが熱く疼きだす。

(ヤ、ヤバイ……)

 一度火がついた牡の情欲は、なかなか収まろうとしない。

 一歩進むごとにわき腹に弾む柔肉に、男性器官に熱い血潮が流れ込む。
 いけないと思えば思うほど、スラックスがもっこりと隆起してしまう。

 気をそらそうにも、熟れた乳房の感触はあまりにも蠱惑的だった。

 急にメイクと体臭の混じったような、官能的なフレグランスが意識される。
 アルコール臭い吐息すら、どこかなまめかしい。
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