この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの夜
第16章 おわかれエクスタシー
啓太に貫かれている間、無我夢中で貴野課長への嫉妬も忘れていた。
啓太に与えられる肉悦のこと以外、何も考えられなかった。
それほどに、情熱のすべてをぶつけてくれたのは、きっと梨華を哀しませまいとしてのことだ。
今も嫉妬がないわけではない。
けれど、それよりも、深い満足感があった。
(啓太をここまで成長させたのは、わたし。
そして、啓太のおかげで、わたしだって成長できた……はずよね)
性技や体位の話ではない。
啓太の一途さを知り、優しさに触れて、女としても、人間としても、たしかな成長を遂げられた実感があった。
ならば、年上の女として、嫉妬するよりもやることがあるはずだ。
啓太の髪に指を絡ませる。
愛情をこめて梳き上げた。
「今度のプロジェクトが終わったら、亜沙子さんにちゃんと告白するのよ」
はっと啓太が顔を上げた。
どうしてこんな時に、とでも尋ねるように、こちらの瞳をのぞき込む。
「自分の思いを、きちんと告げなくちゃだめ。約束して」
啓太に与えられる肉悦のこと以外、何も考えられなかった。
それほどに、情熱のすべてをぶつけてくれたのは、きっと梨華を哀しませまいとしてのことだ。
今も嫉妬がないわけではない。
けれど、それよりも、深い満足感があった。
(啓太をここまで成長させたのは、わたし。
そして、啓太のおかげで、わたしだって成長できた……はずよね)
性技や体位の話ではない。
啓太の一途さを知り、優しさに触れて、女としても、人間としても、たしかな成長を遂げられた実感があった。
ならば、年上の女として、嫉妬するよりもやることがあるはずだ。
啓太の髪に指を絡ませる。
愛情をこめて梳き上げた。
「今度のプロジェクトが終わったら、亜沙子さんにちゃんと告白するのよ」
はっと啓太が顔を上げた。
どうしてこんな時に、とでも尋ねるように、こちらの瞳をのぞき込む。
「自分の思いを、きちんと告げなくちゃだめ。約束して」