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身代わりの夜
第17章 強引純情部下
「工場と交渉中です。
 あと一日か二日は前倒しできるかと」

「一週間まえの納品が常識だろう。
 まったく、ブランシュさんも落ちたものだ。
 こんな調子じゃあ、今後の取引も心配でしょうがない。
 提携の話そのものを見直さなくちゃならんな」

 亜沙子は俯いて唇を噛みしめた。
 反論できなかった。

「部長、今さら言っても仕方ありませんよ。
 それより、対策を考えないと」

 村木が横から口を出す。
 亜沙子に向けてくる眼に、底意地の悪さが透けて見えた。

「わかった。
 とりあえず、納品日を一日でも早くするよう努力してくれたまえ」

 権堂は追い払うように手を振った。

 廊下で山野辺が小声で言う。

「だけど、打合せ通りなんだけどなあ」

「今、それを持ち出しても、どうしようもないでしょう」

 どう考えても言いがかりとしか思えなかった。
 けれど、正面切ってそれを言うわけにはいかない。
 最終確認を怠ったのは、こちらの落ち度だ。

 製造部門と交渉中だが、正直、納期の繰り上げは難航していた。

 マナベのビルを退出した時、スマホのメール着信音が鳴った。
 村木からだった。

 ――挽回のチャンスをやる。今夜、時間をつくっておけ。

「課長、大丈夫ですか? 顔色が悪いですよ」

 古森が声を掛けてきた。
 立ちどまっていたことに気づく。

「え? ああ、大丈夫よ。
 それより工場との交渉、もう一度お願いね」


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