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身代わりの夜
第17章 強引純情部下
 ドアの前に啓太が立ちふさがる。
 思いつめた表情で、きっぱりと宣言された。

「だめだ。行かさない」

 言うなり、抱きついてきた。
 男の手がタイトスーツのジャケットを剥ぎ取り、ブラウスの襟に伸びる。
 眼が据わっていた。

「いやっ。や、やめなさいっ……きゃあっ」

 力任せに左右に開かれた。
 ボタンがブチブチと弾け飛ぶ。

 そのままブラウスを肘へと降ろされた。
 胸元が晒され、白いハーフカップのブラジャーが露わになった。

「こんなブラジャーなんか」

「あっ、だめよ」

 ブラジャーをたくし上げられる。
 張りのある美乳がぷるんとまろび出た。

 ブラウスがまとわりついて、腕が自由にならない。
 部下の眼に胸の尖りを隠すこともできず、身体がカッと熱くなった。

「こ、このチクビを……あのスケベ部長にいじくらせるつもりですかっ」

 指でぐりぐりと捏ねまわされた。
 痛みと共に、鋭敏な刺激が走る。
 眉間に皺が寄った。

 突如として獣となった若者に、どう対処していいのかわからない。

「ひっ……古森くん。こんなことしちゃ、いけないわ。
 ね、正気にもどって」

「課長こそ、正気になってください。
 あんな男たちの言いなりになるなんて、どうかしてます」

 啓太の言葉が胸をえぐる。
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