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第19章 最愛美人上司

　心のタガが外れてしまったのか、自らを卑下する言葉を洩らしつづけた。

「わたし、がみがみ怒鳴ってばかりで、可愛げがなくて。
　プライドが高いくせに、すぐにネを上げる。
　部下に嫌われても当然よね……
　知ってるわよ。陰でなんて言われているか……
　おまけに、露出狂の、い、淫乱だったなんて、ほんと最低……」

「そんなことありませんっ！」

　思わず叫んでいた。

　亜沙子の肩がびくっと震える。
　涙声がとぎれた。

　啓太は亜沙子の裸身を抱き起こし、有無を言わさず唇を重ねた。

「……んっ……だめ……んんんっ」

　胸を押されても離さなかった。
　両腕で強く抱きしめた。

　あらがいは一瞬だった。
　すぐに女の方からも唇を押しつけてきた。

　舌を絡ませ、互いの唾液をすすり合う。

　腕の中の裸身は汗にぬめって、まだ熱く火照っていた。
　啓太の胸は、それよりもさらに熱い亜沙子への恋情で焼けただれそうだった。

　その思いを唇と舌にのせて、懸命に伝えようとした。

　亜沙子も同じ程度の、いやそれに勝る情熱で応えてくれた。
　みじめな記憶を消そうとするかのように、夢中で啓太に舌を絡めてくる。