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身代わりの夜
第19章 最愛美人上司
ふたりの動きがとまる。
電子音は床に投げ出された亜沙子のビジネスバッグで鳴っているようだった。
携帯の着信音だ。亜沙子と顔を見合わせる。
言わなくてもわかった。
村木か権堂からの催促に違いない。
いつまでたってもホテルに姿を見せない亜沙子に焦れて、どうなっているのかと電話を掛けてきたのだ。
静かなオフィスに繰り返し流れるメロディに、男たちのいらだちが感じられた。
上司の表情をうかがう。
吊り上がり気味の魅力的な双眸は、まっすぐに啓太に向けられていた。
啓太は裸身を抱く腕に力を込めた。
女の顔が啓太の肩に埋まる。
細腕が首にまわされ、ぎゅっと抱きしめられた。
胸に乳房が潰れた。
シャツを通して、ふたつの心臓の音が重なり合った。
携帯の着信音は虚しく鳴りつづけ、やがてとまった。
オフィスに静寂は戻ったが、ふたりの胸の鼓動は高まる一方だった。
ばくばくと脈打つ互いの心拍が頭の芯を揺さぶり、情欲をどこまでも煽ってくる。
電子音は床に投げ出された亜沙子のビジネスバッグで鳴っているようだった。
携帯の着信音だ。亜沙子と顔を見合わせる。
言わなくてもわかった。
村木か権堂からの催促に違いない。
いつまでたってもホテルに姿を見せない亜沙子に焦れて、どうなっているのかと電話を掛けてきたのだ。
静かなオフィスに繰り返し流れるメロディに、男たちのいらだちが感じられた。
上司の表情をうかがう。
吊り上がり気味の魅力的な双眸は、まっすぐに啓太に向けられていた。
啓太は裸身を抱く腕に力を込めた。
女の顔が啓太の肩に埋まる。
細腕が首にまわされ、ぎゅっと抱きしめられた。
胸に乳房が潰れた。
シャツを通して、ふたつの心臓の音が重なり合った。
携帯の着信音は虚しく鳴りつづけ、やがてとまった。
オフィスに静寂は戻ったが、ふたりの胸の鼓動は高まる一方だった。
ばくばくと脈打つ互いの心拍が頭の芯を揺さぶり、情欲をどこまでも煽ってくる。