この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
身代わりの夜
第5章 同僚の恋人と
「あいつ、佐藤専務の娘ともデキていたのよねー」
カクテルグラスに口をつけながら、ぽつりぽつりと語り出す。
数日前、社内の女子トイレで経理部の新人がそんな噂をしているのを、耳にしたのだという。
専務の愛娘も新入社員で、美人だと評判だ。
社内の恋愛事情に詳しい友人に探りを入れてみると、山野辺が関係している女性は一人や二人ではなかった。
梨華がつき合っていることは秘密にしていたから、その友人は「あのヤリチン男」と、さんざんなコキおろしだった。
さきほどの涙を見ても、梨華は山野辺のことを真剣に考えていたのだろう。
最初に紹介された時の、幸せそうな様子が思い出される。
似合いのカップルだと感じた自分が恥ずかしかった。
梨華の話しぶりからして、昨夜、山野辺が連絡していたのも、どうやら別の女のようである。
同僚の無節操ぶりに、啓太は腹を立てた。
カクテルグラスに口をつけながら、ぽつりぽつりと語り出す。
数日前、社内の女子トイレで経理部の新人がそんな噂をしているのを、耳にしたのだという。
専務の愛娘も新入社員で、美人だと評判だ。
社内の恋愛事情に詳しい友人に探りを入れてみると、山野辺が関係している女性は一人や二人ではなかった。
梨華がつき合っていることは秘密にしていたから、その友人は「あのヤリチン男」と、さんざんなコキおろしだった。
さきほどの涙を見ても、梨華は山野辺のことを真剣に考えていたのだろう。
最初に紹介された時の、幸せそうな様子が思い出される。
似合いのカップルだと感じた自分が恥ずかしかった。
梨華の話しぶりからして、昨夜、山野辺が連絡していたのも、どうやら別の女のようである。
同僚の無節操ぶりに、啓太は腹を立てた。