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身代わりの夜
第5章 同僚の恋人と
高校時代、啓太にも恋人がいた。
淡いキスをしただけの交際だったが、長くはつづかなかった。
彼女が啓太の小学校以来の親友ともつき合っていたことがわかったのだ。
「そーかあ。
それで親友との関係が壊れたんじゃ、その女を許せなくもなるわね」
「……そうじゃないんです」
「ん? どゆこと?」
「彼女が健介と――あ、その親友ですけど。健介とつき合ってるってわかった後、ぼくはあきらめて二人を応援しようって思ったんです。
ところが健介の奴、別の女ともつき合っていて、
それが彼女にばれて、大変な騒動になって……」
梨華は飲みかけのカクテルをプッと吹き出した。
「ごめんね……笑い事じゃないわよね。
でも、きみって……」
まだクックッと笑いながら、
「フラれた者同士、今夜は思いっきり飲もうか」
淡いキスをしただけの交際だったが、長くはつづかなかった。
彼女が啓太の小学校以来の親友ともつき合っていたことがわかったのだ。
「そーかあ。
それで親友との関係が壊れたんじゃ、その女を許せなくもなるわね」
「……そうじゃないんです」
「ん? どゆこと?」
「彼女が健介と――あ、その親友ですけど。健介とつき合ってるってわかった後、ぼくはあきらめて二人を応援しようって思ったんです。
ところが健介の奴、別の女ともつき合っていて、
それが彼女にばれて、大変な騒動になって……」
梨華は飲みかけのカクテルをプッと吹き出した。
「ごめんね……笑い事じゃないわよね。
でも、きみって……」
まだクックッと笑いながら、
「フラれた者同士、今夜は思いっきり飲もうか」