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女社長 飯谷菜緒子
第4章 初体験
景嗣は自分の気持ちを話そうとするが泣きじゃくってしまい言葉にならない。
そんな景嗣を見て菜緒子も涙が止まらなかった。
景嗣の言葉に嘘はない。婚約者のことを愛そうとしている、いや、もう愛し始めているのかも知れない。それなのにあろうことか他のチャラ男とふしだらなことを続けるなんて裏切りもいいところだ。それだけでも許せないのに、あろうことかあのクソ女は景嗣の最愛の女性、重い病気に苦しんで亡くなった女性と景嗣をバカにするような暴言を吐いた。
景嗣は菜緒子の胸に頬を埋めて泣きじゃくった。
大の男が若い娘の胸に頬を埋めるて泣きじゃくり、その娘もまた涙を流している。そんな奇妙な光景を不思議そうに見ていく人もいる。
「先生、ここじゃ人目に付くから・・」
菜緒子が景嗣の手を引く形でふたりはラブホテルに入っていった。菜緒子は苦労や不幸を背負っているせいか年齢より大人に見えるし私服だったので何も怪しまれずに入ることができた。
部屋に入る。
菜緒子はドキドキした。こういうところに入るのは初めてだし、男の人とふたりきりだ。
ちょっと深呼吸して落ち着くと菜緒子は大変なことに気がついた。人目から逃れるために咄嗟に入ったとはいえ景嗣にとっては一番入りたくなかったところに来てしまった。このラブホテルは景嗣が愛し始めていた婚約者の裏切りの場所、他の男に抱かれていた場所なのだ。
「先生ごめん、こんな所に来たくなかったよね」
「いや、いいんだ。ここでいいんだ」と景嗣は涙をぬぐいながら言った。
そんな景嗣を見て菜緒子は思わず笑ってしまった。しかし涙も溢れてきて泣いているのか笑っているのか分からない。
「どうしたの?」と景嗣は不思議そうに菜緒子を見る。
「ごめん先生・・なんか先生がスゴく人間っぽいなと思って」と菜緒子は泣いているのか笑っているのか分からない声で言った。
そんな菜緒子を見て景嗣も涙を流しながら盛大に笑った。
「人間だよ、僕は・・君も僕のことをアンドロイドとかって思ってたのかい?」と景嗣は愉快そうに言った。
「先生、みんなにアンドロイドって言われてるの知ってたんだ・・」
「・・僕だってそんなに鈍感じゃないさ」
ふたりは顔を見合わせて笑い合った。
「最初はアンドロイドみたいだって思ってた。だけどスゴく熱くて優しい人だって知ってたよ」
そんな景嗣を見て菜緒子も涙が止まらなかった。
景嗣の言葉に嘘はない。婚約者のことを愛そうとしている、いや、もう愛し始めているのかも知れない。それなのにあろうことか他のチャラ男とふしだらなことを続けるなんて裏切りもいいところだ。それだけでも許せないのに、あろうことかあのクソ女は景嗣の最愛の女性、重い病気に苦しんで亡くなった女性と景嗣をバカにするような暴言を吐いた。
景嗣は菜緒子の胸に頬を埋めて泣きじゃくった。
大の男が若い娘の胸に頬を埋めるて泣きじゃくり、その娘もまた涙を流している。そんな奇妙な光景を不思議そうに見ていく人もいる。
「先生、ここじゃ人目に付くから・・」
菜緒子が景嗣の手を引く形でふたりはラブホテルに入っていった。菜緒子は苦労や不幸を背負っているせいか年齢より大人に見えるし私服だったので何も怪しまれずに入ることができた。
部屋に入る。
菜緒子はドキドキした。こういうところに入るのは初めてだし、男の人とふたりきりだ。
ちょっと深呼吸して落ち着くと菜緒子は大変なことに気がついた。人目から逃れるために咄嗟に入ったとはいえ景嗣にとっては一番入りたくなかったところに来てしまった。このラブホテルは景嗣が愛し始めていた婚約者の裏切りの場所、他の男に抱かれていた場所なのだ。
「先生ごめん、こんな所に来たくなかったよね」
「いや、いいんだ。ここでいいんだ」と景嗣は涙をぬぐいながら言った。
そんな景嗣を見て菜緒子は思わず笑ってしまった。しかし涙も溢れてきて泣いているのか笑っているのか分からない。
「どうしたの?」と景嗣は不思議そうに菜緒子を見る。
「ごめん先生・・なんか先生がスゴく人間っぽいなと思って」と菜緒子は泣いているのか笑っているのか分からない声で言った。
そんな菜緒子を見て景嗣も涙を流しながら盛大に笑った。
「人間だよ、僕は・・君も僕のことをアンドロイドとかって思ってたのかい?」と景嗣は愉快そうに言った。
「先生、みんなにアンドロイドって言われてるの知ってたんだ・・」
「・・僕だってそんなに鈍感じゃないさ」
ふたりは顔を見合わせて笑い合った。
「最初はアンドロイドみたいだって思ってた。だけどスゴく熱くて優しい人だって知ってたよ」