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女社長 飯谷菜緒子
第8章 愛人契約
「おおっ、乳じゃ、乳が出おった」と信彦は感動と興奮に瞳を潤ませた。

「ああっ、恥ずかしい」

久しぶりに母乳が出た。娘ももう3歳になる。乳離れをしてから母乳なんかが出ることはなかったのにと菜緒子は思った。信彦の触り方が余程巧みだったということか。

「恥ずかしくなんてあるものか。女子はのぉ、キモチがいいと乳が出るもんじゃ・・おおっ、こちらも」

気がつくと下も大洪水で潮がポタポタとお湯の中に落ちていた。

「ああっ、儂にも乳をくれ~っ」

信彦は夢中でおっぱいをちゅぱちゅぱと吸った。

「もうたまらん。男もなっ、たまらなくなるとミルクが出るんじゃ」

湯船から出て菜緒子が淵に手をかける格好で前屈みになり、信彦は再び後ろから激しく突いた。

「ああん、あん」
「うわあぁっ、ああっ」

ふたつの喘ぎ声が響き渡る。信彦は激しく腰を動かして、突かれる菜緒子は母乳をポタポタと滴らせながらおっぱいをプルプルと揺らす。

「ああっ、ああっ、ミルクが出る~っ」
「ああん、ああっ」

信彦はついに菜緒子の中に精液を注ぎ込んだ。

「ああっ、熱い~。それにこんなにいっぱい」

菜緒子は驚いていた。もう50を越えているというのにこんなにたくさんの精子が出るものなのかと。それは信彦とて同じだった。自分でも驚くほどにいっぱいの精子が出た。ずっと欲しかった菜緒子とついに結ばれて余程感激しているのであろう。

「種がないというのは本当じゃ」

事を終えて湯に浸かりながら信彦はまた寂しそうに言った。

信彦には本妻との間にふたりの子がいる。行く行くはどちらかにミツバを継がせなければならない。

本妻がふたり目の子を生んでからしばらくして何かの拍子に検査を受けたら信彦に種がないことが判明したのだという。

だとすると、本妻が生んだふたりの子は誰の子なのかという疑問が生じた。
詰問したい気持ちを抑えて信彦は本妻や子たちに一度もこの話をしたことがない。

本妻のことは愛しているが故にどこの男の子を生んだとも知れぬ本妻を憎らしく思うようになった。

信彦と本妻は表向きは仲の良い夫婦であるが、実は不仲な仮面夫婦である。それは信彦が本妻のことを憎むようになったことに起因しているのだろう。

また、ふたりの子もいつかはミツバを継がせなければならないことは承知していながら現状は子会社のポストに留めている。

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