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女社長 飯谷菜緒子
第8章 愛人契約
「まあ、御自分でなさっておいて・・」と菜緒子は嬉しそうに返す。

「そうか、儂か。呆れるぐらいに沢山出たものだ。まだまだ捨てたものではないのお」と信彦は嬉しそうに笑うが不意に寂しそうな顔を見せる。

「種はないがのお・・」

「早く欲しゅうございます。おかげで安心してお情けを頂戴できるのですから」と菜緒子はせがむように信彦を誘って寝る。

女の部分が疼いて熱くなっている。あの逞しいモノを欲しがっているのだと菜緒子は感じていた。

「そうか、待たせてすまないのお。おかげで安心してひとつになれるか・・確かにこれは神がくれた御褒美なのかも知れないのお」

信彦も早くあの至福の場所へ挿れたくてたまらなかった。種がないのは神がくれた御褒美なのだと思える。
菜緒子とひとつになりたい。例え極薄のモノであっても邪魔などされずに本当にひとつになりたい。菜緒子が言ったように安心してそれができるのだから最高の御褒美なのだと思う。

ふたりは盛り上って、まるでセックスを覚えたばかりの若い恋人たちのように激しく交わった。汗と潮が布団をびしょびしょに濡らしていく。

「あああ~っ、ああっ」
「ああっ、いい、いいわ~っ、イッちゃった~」

ふたり同時に盛大に喘いで信彦ままた菜緒子の中に大量の精液を注いだ。二回目なのに自分でも驚く程に大量に出たものだ。こんなに出るものなのかと呆れてしまうが、相手への愛の深さによって出る量も多くなるのかとも思える。女を濡らすのを愛液というが、そういう意味では精液も愛液なのかも知れないと思っていた。

「ああっ、熱い~。またこんなにたくさん出していただいて・・」菜緒子は嬉しそうな顔をする。

「いや~、お恥ずかしいのお。出し過ぎじゃな、まったくけしからん」と信彦は照れて笑った。

菜緒子と信彦の情事はもちろん誰にも内緒にされた。

株を売り渡してしまった役員たちは重い気持ちで株の買い戻し交渉に臨んだ。どう考えても株を買い戻せるとは思えない。このまま討ち死にしてしまいたい心境である。

役員たちは平身低頭に詫びを入れてくるが、信彦は固い表情を崩さなかった。菜緒子に約束したとおり答えは決まっているのだが、そう簡単に表情を崩しては何かあったかと疑われてしまうからだ。

役員たちは自分がどんなに居間側重工を愛しているのかを伝えた上でミツバへのこれまで以上の忠誠を誓った。
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