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女社長 飯谷菜緒子
第10章 志乃と景嗣
だから夫でない男の子を身籠るなどという不始末はしたことがない。
不倫をはたらくなら最低限のルールだと思っているので無責任に避妊もせずに事に及んだこの女に腹が立ったのだ。

「す、すまぬ。あたしとしたことが・・」

思わず取り乱す菜緒子を見て志乃は益々クスクスと笑う。こんなふうに軽率なことを言って取り乱す菜緒子を見るのは珍しいことだからとても可愛いとも思う。

「菜緒子ったら可愛いんだから。ここに挿れる時にはちゃんと避妊してるんだね」

と言ってまだ濡れている菜緒子の女の部分を刺激した。自分にもここに挿れるイチモツがあったら思い切りぶちこんであげるのにと思うと菜緒子を抱く男たちが羨ましくなって指で思い切り刺激する。

「ああっ、ああん」

志乃の巧みな指使いに菜緒子は大量のおもらしをしてイッてしまった。

「は、はあはあ・・もう、お返しだ」

今度は菜緒子が志乃を刺激して、さっきあんなに激しくしたのにまたふたりは愛し合った。
体はまだ充分に火照っているからふたりはすぐに絶頂に達した。

「は、はあはあ。それにしてもよくもあんなに撮りためたものだな。恐ろしいぐらいだ」

余韻を楽しむように志乃を抱いて菜緒子が言った。志乃はにっこりと微笑みを返した。

「こんなものを撮り溜められたらひとたまりもないな。あたしを追い落とすことだってできるぞ」と菜緒子が悪戯っぽく言うと、

「もう、菜緒子を不幸にするようなことをするワケがないじゃない。それに、菜緒子がわたしじゃない人に抱かれるのを見たって哀しくなるだけだから絶対しないわ」と志乃も悪戯っぽく笑った。

「すまないな。全然進展がないんだ。オレとしたことが自分でも歯痒いぐらいにな」

龍二との密会。菜緒子が現れるなり龍二は申し訳なさそうに頭を下げた。折り入って話があると菜緒子が伝えておいたから、翔也の捜索の経過報告を求められると思ったのだ。翔也の行方は雲のように全くつかめない。

「やはり難しいか。すまぬな、ご苦労をおかけして・・」

八方手を尽くして探しているが翔也の行方は全く手掛かりすら得られない。流石の龍二でも難しいであろうことは菜緒子も察していた。

「ご苦労ばかりかけて申し訳ないが、助けてあげてもらいたい人がいる」






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