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女社長 飯谷菜緒子
第11章 禁断
真次の日記にはこんな政略結婚のために不幸にしてしまった菜緒子への詫びがびっしりと記されていた。

「私は幸せでしたよ、あなたの妻で」日記を読んで菜緒子は泣き崩れた。

真次は菜緒子を翔也に返そうとしていたのだ。だから菜緒子との関係は知らず優秀な弁護士として見込んで龍二に翔也や透真の行方を探らせていたのだ。

真次は菜緒子のことを本当に愛していた。
だから、女がダメなのに自分の子供を残したいと菜緒子と事を致してくれた。

それから添い寝も段々となくなっていった。女がダメな真次を解放してあげたい想いで求めないようにしていたが、本当は添い寝ぐらいはしたかったのかも知れない。

真次からそれを言わなかったのは菜緒子に対する負い目からであろう。

遺品の整理などをしているうちに時はゆるやかにしかし早々と過ぎて四十九日の法要はあっという間にやってきた。

「菜緒子・・喪服姿も色っぽいわね」

菜緒子とふたりきりになると喪服姿に欲情したのか志乃が抱きついてきた。

「ちょ・・こんな時に不謹慎よ」

志乃を引き離そうとして喪服姿に欲情するなんて龍二と一緒じゃないかと思うが、すぐに龍二が喪服姿の菜緒子を求めてきたのは夢の中でのことだったと悟る。

「あたしになんか欲情してると旦那様が怒るぞ・・そういえば先生は?」

そういえば景嗣の姿が見えないことに気がついた。葬儀の時も姿は見たような気がするが、すぐにいなくなってしまった。

「あの人は・・あなたに恩返しをするんだと新しい技術の開発に没頭しているわ。もうすぐ完成するらしいんだけど、わたしには難しいことはよく分からない」と志乃は愉快そうに言った。

景嗣は元々は化学者肌だが、科学的、工業的な技術にも精通しているし研究熱心だ。だからほぼ追放する形で景嗣を追い出したのではあるが、彼を失ったことは実家の会社にとっては大きな痛手であろう。

「新技術を開発している彼はとっても素敵よ」と志乃はまた笑う。

「そういえば、先生が何やら難しい研究をしているのを見るのが好きだったな」と菜緒子は景嗣がまだ先生だった頃のことを懐かしく思い出す。

「またアンドロイドみたいになって研究に没頭しているのか?」と菜緒子が悪戯っぽく言う。

「アンドロイド・・懐かしいわね。そうそう、アンドロイドみたい」と志乃も愉快そうに笑う。
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