この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
牝獣の哭く夜
第8章 あばかれる秘密
その時だった。
片桐の指が乳首を襲ったのだ。
背筋を甘美な電流が貫いた。
ビクンを裸身が反り返るのを押さえられなかった。
口惜しいけれど、股間に熱いものがにじむのがわかった。
一度、甘い刺激を感じた桜実は、さらなる刺激を求めて、恥ずかしいほど膨らんでしまう。
いや、敏感な乳先だけではない。
太腿を、腹部を、臍窩を、ぬめり気をおびた手に撫でられただけで、今まで感じたことのない甘く切ない情感がこみあげてくるのだ。
かつて愛する男の愛撫で感じた、おだやかな陶酔とは違う。
背筋を這い上がってくる、このぞわぞわした妖しい感覚――
(気持ちよくなんか、な、ないわ……いやらしくて、けがらわしいだけ)
それなのに、どうしてこんなに股間が疼いてしまうのか。
もどかしげにお尻をくねらせてしまうのか。
アソコがぬるぬると湿ってしまうのか。
(美貴。あなた、そんなに情けない女だったの?)
自分の胸ぐらをつかんで、ビンタをかましてやりたいほどだ。
そう思っても、美貴の肉体は何を勘違いしたのか、男たちの手の動きをすべて甘美なものに変換して、脳に伝えてくる。
片桐と二人がかりで乳房を責められ、もうどういう言い訳もできないような、あきらかな官能の喘ぎを漏らしてしまった。
すでに股間の肉溝が、気味悪いくらいぐっしょり濡れているのがわかる。
弄ばれて反応してしまった秘処を、これから男たちに確認される。
おそらく男たちは美貴の反応を野卑に囃し立てるだろう。
プライドを傷つけようと嘲るだろう。
耐え難い恥辱だった。