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牝獣の哭く夜
第8章 あばかれる秘密
 股間に生暖かい息を感じた。

 沼田が美貴の下腹部に顔を寄せて、くんくん鼻を鳴らしていた。

「やっぱりいやらしい匂いがします。でも、残念ながら大事な部分は、よく見えないなあ」

「触ってみたらどうだね」

「なるほど」

 沼田の人差し指が、サテンの表面をすーっと撫でてきた。

 肌に張りついた薄布の上を、触れるか触れないかの微妙なタッチで指が動き、下腹部のなだらかな曲線をなぞっていく。

 くすぐったいような指の動きが、敏感になった柔らかい皮膚に、たまらない刺激となった。

 指は小高い丘陵に移動する。

 そこで中指が追加された。

 シルクの薄布を通して、二本の指先で掻くように、恥ずかしい茂みをまさぐられた。

「おやぁ。この下になにやら、モジャモジャしたものがあるようだが」

 指を遊ばせながら、卑猥な目つきで美貴の顔色をうかがう。

 しばらくその優しく盛り上がった肉丘を弄んだ指が、すうっと下りてきて、女体のもっとも敏感な尖りに達した。

「あっ、だ、駄目っ!」

 ちょん、とつつかれて、甘い痺れが背筋を駆けのぼる。

 背後から乳房を抱く片桐を跳ね飛ばす勢いで、身体が反り返った。

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