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牝獣の哭く夜
第9章 淫らな風景
 美貴が悲痛な叫びを上げるたびに、膣口はひくひくと淫らな収縮を示す。

 沼田の視線は、漆黒の草叢に見えかくれする「桃色の尖つた屋根」に集中した。
 敏感な肉の尖りは膨らみかけてはいるものの、まだ包皮をかぶったままだ。

 肉唇を広げていた指先をゆっくりと上部に移動させてゆく。
 クリトリスの左右の肉を、横に引き延ばした。

 沼田の意図を悟った片桐も、指を動かす。
 長い毛足の秘毛をつまんで、恥骨上部の皮膚を上に引っ張っていった。

「いやあああっ!」

 美貴の悲鳴が切羽詰まったものになる。

 包皮がめくれてゆき、その下から赤瑪瑙の肉珠がむっくりと顔をのぞかせた。

「おおッ、これは見事な――」

 片桐が眼を剥くのも無理はない。

 赤く充血した肉芽が上向きに尖って、羞恥にふるふると震えていた。
 裡に秘めた情欲の深さを物語るように、珠はぬめり煌《きら》めく。

 最も秘めておくべき部分まで、男の猥雑な視線にさらけ出してしまった美人課長。

 その心中を慮《おもんぱか》って、沼田の胸はやるせなく、股間の棒は硬度を増す。

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