この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
牝獣の哭く夜
第10章 砕け散る矜持




 美貴は生まれたままの裸身をベッドに横たえた。

 シーツに広がるセミロングのウェーブヘア。
 ぴったりと閉じて伸ばした長い美脚。
 両腕は胸の隆起を隠すように身体の前で交差させて、片桐が隣に寄り添うのを待つ。

 ビデオカメラは撤去され、手足の拘束具も外された。
 優美な裸身を戒めるものは、もう心の裡の葛藤しかなくなった。

 美貴の渾身の訴えに、片桐専務が沼田をなんとか諦めさせた。
 あまりの剣幕に、このままでは自分の分も危ういと判断したのだろう。

 部屋を出ていくときの沼田の恨めしそうな眼が、まだ美貴の脳裏に焼きついている。

 人形となって何も感じずに性の玩弄に耐えようと、あたらめて心に誓う。
 男を受け入れても決して感じないし、相手を悦ばすような声も出さない。

 せめてものプライドだ。

 そのくらいの矜持は保っていたかった。

/369ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ