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牝獣の哭く夜
第10章 砕け散る矜持
 膣奥に男の精が噴出される。

 火傷しそうに熱い濁液。
 それを、何度も何度も子宮に浴びせかけられた。

 美貴は全身を硬直させた。
 括約筋を力いっぱい締めて、オルガスムスに達するのを耐えようとする。

 頂上寸前のあやうい処で、なんとか踏みとどまった。

(……イ、イカなかったわよ)

 脾腹をふいごのように波打たせ、熱く火照った裸身が冷めるのを待つ。
 アクメに達しなかったのが誇らしかった。

 それなのに――心のどこかで、淫らに疼く肉体を持て余す自分がいた。
 昇り詰めなかったことへの未練があった。

 股間に凌辱者の排液が気味悪くねばつく。

 中出しされたみじめさに、あらためて暗澹たる思いに沈む。
 今日が安全日だったのが、せめてもの救いだった。
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