この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
牝獣の哭く夜
第11章 夜景レストラン
今朝、沼田が休みをとったと知って、美貴は人知れず胸を撫で下ろしたものだった。
職場でどんな顔をして会えばいいのか、悩み続けていたからだ。
被害者であるはずの自分が、悪いことでもしたような態度をとらなくてはならないことに、唇を噛みしめた。
沼田には一刻も早く離職してもらいたかった。
諏訪の言葉で、そうしたさまざまな苦悩が融けてゆく気がした。
それでも、一度は片桐を受け入れてしまった我が身が、ずいぶんと汚れたものに感じられた。
自分が諏訪の賞賛にふさわしい人間とは思えなかった。
(わたしはそんなに褒めてもらえるような女じゃないの)
職場でどんな顔をして会えばいいのか、悩み続けていたからだ。
被害者であるはずの自分が、悪いことでもしたような態度をとらなくてはならないことに、唇を噛みしめた。
沼田には一刻も早く離職してもらいたかった。
諏訪の言葉で、そうしたさまざまな苦悩が融けてゆく気がした。
それでも、一度は片桐を受け入れてしまった我が身が、ずいぶんと汚れたものに感じられた。
自分が諏訪の賞賛にふさわしい人間とは思えなかった。
(わたしはそんなに褒めてもらえるような女じゃないの)