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牝獣の哭く夜
第2章 祝賀会の夜
隆介は朱里に向かって口をとがらしながら、
「わかってるさ。課長なくしては、わがデザイン設計二課は成り立たない。でも今回は、沢村課長の作品の中でも、一番の出来栄えだと思うなあ」
「みんなが頑張ってくれたからよ。直前で設計プランを変更したのに、全員が協力してくれたおかげで、なんとか乗り切れたわ」
大手ホテルグループ〈ソレムニティ〉が美容エステサロンの経営に乗り出す。
その一号店の店舗設計が企画コンペとなった。
これを勝ち取れば、全国のソレムニティ関連施設に新設されるエステサロンの設計を、一手にまかせてもらえる。
受注金額も魅力だが、それよりソレムニティ・グループの信望を得たということの価値が高かった。
その分野で一流であることの証となるからだ。
そのため、企画コンペには著名な設計会社が軒並みエントリーしてきた。
そうそうたる設計事務所が名を連ねる中で、〈クリエイティヴ・ビュー〉程度の規模と実績の会社は見劣りがした。
しかし大方の予想に反して、美貴の作品がコンペを勝ち抜いたのだった。
今日はその祝賀会を兼ねた課の飲み会である。
「わかってるさ。課長なくしては、わがデザイン設計二課は成り立たない。でも今回は、沢村課長の作品の中でも、一番の出来栄えだと思うなあ」
「みんなが頑張ってくれたからよ。直前で設計プランを変更したのに、全員が協力してくれたおかげで、なんとか乗り切れたわ」
大手ホテルグループ〈ソレムニティ〉が美容エステサロンの経営に乗り出す。
その一号店の店舗設計が企画コンペとなった。
これを勝ち取れば、全国のソレムニティ関連施設に新設されるエステサロンの設計を、一手にまかせてもらえる。
受注金額も魅力だが、それよりソレムニティ・グループの信望を得たということの価値が高かった。
その分野で一流であることの証となるからだ。
そのため、企画コンペには著名な設計会社が軒並みエントリーしてきた。
そうそうたる設計事務所が名を連ねる中で、〈クリエイティヴ・ビュー〉程度の規模と実績の会社は見劣りがした。
しかし大方の予想に反して、美貴の作品がコンペを勝ち抜いたのだった。
今日はその祝賀会を兼ねた課の飲み会である。