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牝獣の哭く夜
第16章 あかされた奸計
 諏訪はその困惑した表情を面白がるように、

「楽しませてもらったよ。
 気の強い女ほど、一度被虐の味を知ったら、とことん堕ちるというが、きみはすばらしいM奴隷の素質を持っている。
 最後のイキっぷり。あの締めつけは、さすが僕も負けそうだったぜ」

 さっきまでの哀れな表情から一転して、口元に爽やかな笑みを浮かべた。
 眼だけが美貴を射すくめるような妖しい晄を放っている。

 愛しい男の豹変に、美貴はまだ涙の跡の残る頬を引き攣らせた。

「龍彦さん……ど、どういうこと……」

「ここは僕のマンションなんだ。
 スタンガンで気を失っているきみを、沼田と一緒に車でここに運んだのさ。
 で、僕も被害者みたいに、椅子に縛りつけてもらった」

「……そ、それって……」
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