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牝獣の哭く夜
第2章 祝賀会の夜
 しばらく雑多な飲み屋街を歩く。
 ハイヒールの足元が、少々おぼつかなかった。

(ちょっと飲みすぎちゃったかな)

 いい気分でワインを空けすぎてしまったかもしれない。
 酔いにゆるんだ脳裏に、今しがたの沼田の言葉がよみがえる。

(山崎くんと朱里――たしかに似合いのカップルよね)

 その言葉が、宴席の話題を思い出させた。

(諏訪さんとわたしも……似合いのカップル、なの?)

 諏訪の熱い視線は、プレゼンの時から気がついていた。
 だが、それは美貴たちの設計コンセプトを評価してくれてのものだと思っていた。

 第一、相手は超一流企業のエリート幹部だ。
 中小設計事務所の駆け出しデザイナーと釣り合うはずがない。

 そうは思うのだが、諏訪の姿を思い浮かべると、なぜか胸が高鳴る。

 ビジネスの話をするときの厳しく真摯な眼差しと、その後で歓談するときの柔和で誠実そうな笑顔――その落差が魅力的だった。

 来週の打ち合せをこころ待ちにしている自分に、美貴はとまどっていた。

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