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牝獣の哭く夜
第21章 全裸の早朝散歩
 休日のオフィス街の公園。
 しかも早朝とあれば、犬を散歩させたりジョギングしたりする者もいない。

 それでも、全裸の屋外散歩などという常軌を逸した行為が許されるはずもない。
 もし誰かに見つかれば、その場で社会的生命は終りとなる。

 わかっているだけに、美貴の恐怖心と羞恥心は沸点に達する。

 出来るだけ幹の太い木の陰に身を隠して、遊歩道の先をうかがう。
 誰が見ているわけでもないのに、片手で胸を、片手で股間を隠して、次の一歩が踏み出せない。

 心臓が破裂しそうだった。
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