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牝獣の哭く夜
第22章 凌辱会議室
 男たちが股間に群がった。
 息がかかる距離で覗き込み、口ぐちに嘲る。

「おいおい、どろっとした肉汁が、尻穴の方まで垂れてるじゃないか」

「僕はてっきり、課長はドSかと思ってました。
 本当はM女だったんですね。
 真っ裸で道路を渡っている姿、窓からみんなで見せてもらいましたよ。
 昂奮しました」

「こんな格好にされて、うれし涙か。あきれたもんだ」

「う、ううっ……見ないで……見ないでよう」

 美貴は力なく首を振る。
 すでに抗う気力もないようだ。

 沼田は上司の両腕を押さえつけ、その美貌に見入った。

 ふるふると震える長い睫毛が可憐だった。
 羞恥に頬を染めてすすり泣く表情に、股間が熱くたぎる。

(諏訪になんかに心を許すからだ)

 自業自得だと思った。

 この半月の美貴は、見ていて歯がゆいほどだった。

 あんなにまっすぐな視線をしていた才媛が、媚びるような目つきで男たちを見るようになった。
 仕事中も眼が虚ろになることが多い。
 沼田の卑猥なからかいを叱責するどころか、腰が引けて弱弱しい態度をとる。

 情けなかった。
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