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牝獣の哭く夜
第22章 凌辱会議室
 どうしてもっと毅然としていられないのか。
 あの凛々しい姿はどこにいったのか。

 沼田は裏切られた思いで、美しい相貌に暗い情欲の眼差しを向けた。

「龍彦さん……たすけて……お願い……」

 憧れつづけた女性は、涙にけぶる眼で諏訪の姿を追う。
 自分をこんな目にあわせた張本人に、最後の救いを求める。

「龍彦さんだってよ」

「お熱いことで」

「諏訪部長に馴れ馴れしいぞ」

 諏訪は肘掛椅子に座り、口元に優雅な笑みを浮かべて、成り行きを見守っていた。
 男たちが口々に茶化すなか、静かに立ち上がる。

「まだ自分の立場がよくわかってないようだな」

 指が無造作に蜜壺に突っ込まれた。
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