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牝獣の哭く夜
第23章 絶頂地獄
「もう無理です……
 無理、無理、無理ですうっ」

 精液だらけの顔に、涙と鼻水が滴った。
 犯されながら失禁していた。

「ひいいっ、でちゃうッ、全部でちゃうううッ」

 絶頂は容赦なく訪れる。
 裸身は何度も痙攣し、つま先を反らせて昇りつめた。

「ああ、ああああっ、あひい、ひいいいっ……
 イク、イッちゃいますッ」

 もう誰のものが体内に入り、誰のものを咥えているのかも分からない。
 快楽の炎が、地獄の業火のように 女体を炙り続けた。

「ああ、気持ちいいです……気持ちいいですううッ」

 脳が喜悦に蕩け、妊娠の怖れも遠い世界の出来事のようだ。
 もう何もかもが、どうでもよくなっている。
 蕩けるような悦楽だけがすべてだった。

「ああ、あああ……あああいく、いく、あああいくううう」

 涎れと一緒に、卑猥な声が垂れ流しになる。
 もう何を言っているのかもわからない。

「ああいく、いく、いくうう、ああ、あう、あううッ……
 いく、またいく……はうあああっ、ああ、あひ、あひ、はひいいいっ」

 全身の痙攣がとまらない。喘ぎ声さえ出せなくなった。
 酸欠の金魚のように口をぱくぱくとわななかせたまま、美貴は意識を失った。

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