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牝獣の哭く夜
第24章 彼の眼差し 彼女の脚
 しかし、美貴は沼田など一瞥もしない。
 一途に諏訪を求めて、狂ったように尻をくねらせ続ける。
 そんな美貴を、諏訪はせせら笑う。

「いくら美人でも、こうなったらおしまいだな。
 もうちょっと意地を見せて、楽しませてくれるかと思ったが。
 おまえらに払い下げてやるか」

「いいんですか?」

 片桐をはじめ、八木原も山崎も眼の色を変える。

「社内奴隷にして、せいぜい可愛がってやれ。
 不満をいうようなら、僕に言ってこい」

「いやあ、楽しみだなあ。
 毎日、課長といやらしいことが出来るなんて。
 僕らはすぐには飽きませんよ。ねえ、八木原さん」

「おお。工務部の若い連中には、性欲が溜まっているのが多いからな。
 あいつらの相手もさせよう。
 沢村課長に処理してもらえると知ったら、みんな喜ぶぞ」

「いやっ、そんなのいやっ……お願い、棄てないで……
 なんでもしますから……どんな恥ずかしいことでもしますから」

 美貴は揺れる乳房を諏訪の胸板にこすりつけ、泣いてすがった。
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