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牝獣の哭く夜
第25章 牝獣の哭く夜
 諏訪にそそのかされて、美人上司を罠にはめ、毒牙にかけた。
 フォラチオをさせた夢のような記憶。
 屈辱と侮蔑の視線を向けられた時の陶酔。
 優美な裸体を見た時の興奮と、肌の感触を得た時の昂ぶり。

 そして、たった一度だけ交わった時の――

 いや、その時の記憶は、ほとんどない。
 何がなんだか分からないうちに終わっていた。
 夢の中の出来事のようで、挿入したのかどうかさえ、はっきりしない。

 いつの間にか、諏訪は床に仰向けになり、口から泡を吹いて悶絶していた。
 白目を剥いて、ひくひくと手足を痙攣させている。

 美貴はピンクに染まった汗だくの裸身を振り向かせた。
 椅子に座って呆然している片桐、八木原、山崎の三人を見る。

「わたしが欲しいの?」

 三人の男は、引き攣った顔をがくがくと頷かせた。
 肉棹を猛々しく勃起させている。

 美貴は餓えた眼で立ち上がる。
 股間から抜けた諏訪のペニスが、ふにゃりと倒れた。
 女体にすべてを吸い取られたかのような、みじめで哀れな肉塊となっていた。

 男たちに近づく美女の股の間から、とろりとした白い精液がつたい落ちた。

 沼田の方に蔑みの流し目を送ると、美貴は三人を相手に淫靡な行為をはじめた。
 それもわずかの間だった。

「うっ」
「くっ」
「へっ」

 情けない声を上げて、男たちは瞬時に昇天した。

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