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牝獣の哭く夜
第4章 脱がされて
 仰臥しても形のくずれない、張りのある双乳。
 すべらかな乳肌と豊かな量感。
 それらは秘かな自慢だったが、こんな男の目を楽しませていると思うと、ひたすら口惜しかった。

 そして、乳肉の頂点には、薄紅色の乳首が小さく尖っているはずだ。
 乳輪は控えめで、色だって歳のわりには淡い方だと思っている。

 下劣な部下の視線を受けて、胸実の先端が、ひりひりと熱を持って疼くようだった。

 息をつめて、男の次の行動を身構える。

 しかし、いつまでたっても、沼田は何もしてこようとはしなかった。

 尿意だけが刻一刻ときびしさを増してくる。

(も、もうだめ……)

 美貴は薄目で沼田をうかがった。

 沼田は陶酔した表情で、じっと美貴を見下ろしていた。
 眼が合った。

「ね、一度、この腕輪をはずして。お願い、お願いよっ!」

 切羽詰った声になる。
 唇がわななくのをとめられなかった。
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