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牝獣の哭く夜
第6章 新たな陵辱者
 美貴は首筋まで赤く染め、上目遣いに沼田をにらみつけた。

「シャワーで洗ってちょうだい」

 放尿シーンを見られたと思うと、つい視線が弱弱しくなる。
 なけなしのプライドをかき集めたつもりだが、ちゃんと怒りの視線を向けることができたかどうか、自信がなかった。

 沼田は下半身丸出しで便器に腰かけたまま、ナマコのような唇を歪めた。

「おやおや。まだ上司の命令口調ですか? え、お偉い課長さま」

「……シャワーで洗って、ください」

「パンティを脱がせて、股の間も綺麗にしてやろうか?」

「けっこうですっ」

 嫌悪の感情にも、どこか戸惑いと狼狽が混じる。

 バスタブの中でうずくまった身体にシャワーがかけられた。

 熱い湯が身体だけでなく、心も清めてくれるようだった。
 これからわが身を襲うだろう凌辱に耐え抜くだけの気力を、なんとか奮い立たせなくてはならない。


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