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滲む墨痕
第5章 尤雲殢雨
いくつかの沈黙が落ちた。潤が真情を示そうと小さく息を吸った瞬間、茂みの中の肉溝を硬い親指の腹がくいと撫で上げた。
「あぅっ……」
唐突に与えられた刺激に、発しようとした言葉を嬌声に変えられてしまった。
広い肩にしがみつくと、ふたたび視線を上げた彼に激しく見つめられる。恥丘の内側で育ちはじめた花蕾を指先で探られ、柔肉越しに小刻みに揺さぶられ、体内がじくじくと疼いた。
「いやっ、やぁ」
潤み声を繰り返しても、彼の口元に浮かぶ薄い笑みに受け流されてしまう。それは蔑みの笑みにも、嘲りの笑みにも見える。
「あ、昭俊さ……っ」
だがその名前を呼べば、一変して彼は悩ましげに眉を寄せた。こつりとひたいを合わせてくる。鼻先が触れても唇を重ねずに、吐息だけが交わった。
「……潤」
そのかすれ声が互いの唇の間に漂う空気をわずかに揺らしたとき、背中にある彼の手が腰のくびれを下りて尻をかすめ、太ももを通って膝頭を掴んだ。それが一瞬の隙に割られ、秘部がくちゃりと音を立ててひらいた直後、膨らみきった剥き出しの花蕾を太い指腹に押し揺さぶられて腰が震え上がった。