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官能書道/筆づかい
第2章 優筆
「さあ、どうします? 僕はどちらでもかまいませんよ」

 鹿島は電動バイブのスイッチを切って丸テーブルに置き、ベッドサイドの肘掛け椅子に座った。

 涼子はバスルームへのドアと、テーブルの上の淫具へ、交互に視線をさまよわせる。
 やがて意を決したように、バッグをドレッサーの脇に置いた。

「わかったわ……ここで裸になればいいのね」

「さすがは松川涼泉だ。
 その書風と同じに、毅然として媚びるところがない。では、お願いします。
 僕はここで、じっくりと鑑賞させていただきますよ」

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