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官能書道/筆づかい
第2章 優筆
「これでいいかしら」
涼子はひるまない眼で鹿島を見た。
淡々とした表情には、気恥ずかしさも気後れも見当たらない。
しかし、鹿島の眼は、涼子の耳たぶが赤く染まっているのを見逃さなかった。
白い貌の中で、そこだけがやけに目立つ。
(隠そうとしても、やっぱり恥ずかしいか……)
鹿島は心の中でほくそ笑んだ。
(この冷たい仮面を引っぺがしてやりたい)
鹿島は身を焦がすような残虐な欲望を感じた。
(どんな顔をして、あんな道具を使っていたのか)
涼子への思慕が、一気に憎悪へとかわる。
激しい情欲を伴った憎悪だった。
これから、死にたくなるほど恥ずかしい目にあわせてやろうと、怒張のように固く決意する。
涼子はひるまない眼で鹿島を見た。
淡々とした表情には、気恥ずかしさも気後れも見当たらない。
しかし、鹿島の眼は、涼子の耳たぶが赤く染まっているのを見逃さなかった。
白い貌の中で、そこだけがやけに目立つ。
(隠そうとしても、やっぱり恥ずかしいか……)
鹿島は心の中でほくそ笑んだ。
(この冷たい仮面を引っぺがしてやりたい)
鹿島は身を焦がすような残虐な欲望を感じた。
(どんな顔をして、あんな道具を使っていたのか)
涼子への思慕が、一気に憎悪へとかわる。
激しい情欲を伴った憎悪だった。
これから、死にたくなるほど恥ずかしい目にあわせてやろうと、怒張のように固く決意する。