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官能書道/筆づかい
第2章 優筆
「なにが、いやあ、だ。
 いやらしいオマ×コをしやがって。
 もうこんなに濡らしているじゃないか。
 ほらほら、はっきり見せろ」

「やめてえッ! やめてくださいいッ!」

 それまでの冷徹な仮面が崩れ、剥き出しの狼狽を示す。

 両脚をばたつかせて逃れようとしたが、逆上した男の力がそれを許さない。
 両腕で外側から太腿を抱えるようにして、内側に廻した指先で肉唇をぐいっと開いた。

「ひいいいっ!」

 男の情欲に血走った眼が、羞恥の源に注がれる。
 それを悟った涼子は、貌を隠したまま、狂ったように首を振る。

 長い黒髪がシーツの上に乱れ舞った。
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