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第3章 穂先

　豊かに弾む乳房からすべらかな腹部へと、筆を移してゆく。

　切なげな息で起伏する脾腹をさわさわと撫で、縦長に窄む臍孔の周りに円を描いた。

　筆を圧す力かげん、筆を払う速さかげんは、緩急自在だ。
　うねり、くねる白い肌の上に、淫靡な書作をする気構えで筆を使う。

「んんッ……あぅン……くううっ……」

　涼子の喘ぎ声は次第に切羽つまったものになる。
　片時もじっとしていられないようで、絶えず裸身をくねらせ続けた。

　鹿島もベッドに上がると、涼子の足元に屈んだ。
　内股に膝立てていた美脚に手をかけ、左右に割る。

「あああっ……」