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第4章 揮毫

「ずっと信じていたのに……
　同じ道を歩んでくれると思っていたのに……あうっ、あううっ……い、いい……」

　あえぎ声にまぎらすように、涼子は言った。

「……顕一さん……好き……好きでした……」
　首をひねって、泣きそうな眼で鹿島を見た。

　唇を求めるかのように、顎を上げ、眼を閉じる。

「涼子っ！」

　鹿島は感激に打ち震えて、涼子の裸身を強く抱きしめた。

　唇と唇、舌と舌を、思いっきりこすり合わせ、絡ませ合う。

　これまでのすべての想いをぶつけるように、腰を激しく動かしながら、唾液を呑み合った。