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官能書道/筆づかい
第1章 蔵鋒
 お堅い書道界だ。
 こんなことが知れ渡ったら、伝統書道の世界では二度とまともに評価されることはない。

 かといって、心身を傾けた書作を捨てて生きるなど、涼子にはできっこないことも、鹿島はよく知っていた。

「……尾行していたんですか?」

「いやいや。僕が近くにいたら、さすがに気がつかれるでしょう。私立探偵を雇ったんです」

 鹿島が涼子の身辺を探っていたのは、彼女の婚約が原因だった。
 師の一人娘の涼子に、鹿島は離れがたい想いを抱いていたのだ。

 最後は破門に等しい状況で雅泉の元を去った鹿島だが、それまでは中学生の頃からずっとこの家に出入りし、四歳違いの涼子とは兄妹のように育ってきた。

 共に書の道を志し、書論を戦わせ、書作を競った。

 そんな涼子を、鹿島はいつしか異性として意識するようになり、涼子もそう思ってくれていると感じていた。
 もし、あのまま雅泉の弟子でいたなら、涼子と結ばれたのではないかという思いを、今も捨てられない。
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