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秘メゴト
第2章 ○○する、される



楽しみなこと、期待が大きいことが後に控えている時は、時間が経つのが遅く感じるものだ。

柿元は昼休みの出来事で、余計に伊都に触れたくて堪らなくなってしまっていた。

特に、最後に抱きしめた時の
伊都が愛しくて…


「好、きとは…違うよなぁ」


「え?何が好きなの?」


「……聞いてんなよ」


独り言を利美に聞かれ、聞き返されるとは思っていなかった柿元は、恥ずかしさから冷たい態度をとってしまう。


「ごめんね」


「別に、いいけど……」


利美は自分の言葉を一言でも漏らさないよう、いつも聞き耳を立てているのでは…と、柿元は常日頃感じていた。

独り言に問い掛けてくるとか、ますますそう思わずにいられない。

気分を変えたくて、視線を黒板から伊都に移し、横顔を見つめる。


(あの唇が俺の…うっ、ヤバイヤバイ)


下半身に熱が集まってきそうで直ぐに視線を戻した。

約束の放課後は
今の授業が終われば来る。

ドキドキと高鳴る胸を
抑えられなかった。


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