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秘メゴト
第3章 変わりゆく日々
じっと見つめる伊都の瞳。
堪らなくなった柿元は伊都を抱きしめた。
「……本気。昨日の電話の時にハッキリした。俺以外の奴に古坂さ…伊都を触れさせたくないって……悔しかった!俺だけにして…俺だけに、抱かれて欲しいんだ!」
震える手で頬に触れ、そっと唇を重ねた。すぐに触れては離れる優しいキス。
これが柿元からの本当のキスなんだろう…
と、伊都は思う。
「もっと、して……柿元君のキス、もっとして欲しい……」
唇を指でなぞりキスをねだる。
その言葉に誘われるがまま、強く抱きしめ『好きだ』と何度も呟きキスをする。
舌が絡み、唾液を交換するようなディープなキスは何度もしたことがある。直ぐに濡れて、早く自分の中に挿入って欲しくて堪らなくなる。
でも、今は違う。
『好き』の気持ちが込められた柿元のキスは
伊都の心を温かくした。
(勇史君の時とは違う…違う、胸の痛みだ)
今まで知らなかった感情が伊都の中で沸き上がってきている。それをもっと知りたいと思った。
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