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いつかの春に君と
第1章 桜のもとにて君と別れ
小春が奪われる!
そう思った鬼塚は神父に飛び掛かっていった。
腕に噛みつき、必死で対抗する鬼塚に業を煮やした神父は、近くの燭台を思い切り振り落とし、鬼塚の貌を殴った。
「…‼︎…」
燭台は鬼塚の片目を直撃した。
突然激しい痛みと衝撃が眼球に走り、視界が真っ赤に染まる。
呻いて身体を丸めた瞬間、神父は礼拝台に鬼塚を組み伏せ、首を絞め始めた。
「…お前みたいな虫ケラに何が出来る…!大人しく観念しないからこんな目に遭うのだ!馬鹿め!」
神父は鬼塚を罵りながら、首を絞める手に力を込める。
その表情は正に狂気であった。
酸欠寸前になりながら、鬼塚は必死で手を伸ばす。
…手に冷たい感触が当たる。
台の上にあったのは、聖体拝領のパンを切り分ける銀のナイフだった。
握りしめ、神父の背中に叩きつける。
神父が叫び、逃げようとする。
鬼塚は起き上がり、今度は神父の黒い制服の胸を刺す。
何度も…何度も…突き刺す。
早く…早く殺さなくては…小春が死んでしまう…!
鬼塚の頭の中にあったのは、そのことだけだった。
…鬼塚は悲鳴を聞きつけたシスター達が駆けつけても尚、神父を刺し続けた。
そう思った鬼塚は神父に飛び掛かっていった。
腕に噛みつき、必死で対抗する鬼塚に業を煮やした神父は、近くの燭台を思い切り振り落とし、鬼塚の貌を殴った。
「…‼︎…」
燭台は鬼塚の片目を直撃した。
突然激しい痛みと衝撃が眼球に走り、視界が真っ赤に染まる。
呻いて身体を丸めた瞬間、神父は礼拝台に鬼塚を組み伏せ、首を絞め始めた。
「…お前みたいな虫ケラに何が出来る…!大人しく観念しないからこんな目に遭うのだ!馬鹿め!」
神父は鬼塚を罵りながら、首を絞める手に力を込める。
その表情は正に狂気であった。
酸欠寸前になりながら、鬼塚は必死で手を伸ばす。
…手に冷たい感触が当たる。
台の上にあったのは、聖体拝領のパンを切り分ける銀のナイフだった。
握りしめ、神父の背中に叩きつける。
神父が叫び、逃げようとする。
鬼塚は起き上がり、今度は神父の黒い制服の胸を刺す。
何度も…何度も…突き刺す。
早く…早く殺さなくては…小春が死んでしまう…!
鬼塚の頭の中にあったのは、そのことだけだった。
…鬼塚は悲鳴を聞きつけたシスター達が駆けつけても尚、神父を刺し続けた。