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いつかの春に君と
第2章 花の名残に君を想う
鬼塚が玄関に到着するのと、男が玄関のドアを開けたのは同時であった。

「…お帰りなさい…」
上擦る声で挨拶をすると、男は鬼塚の貌を見るなり息を飲んだ。
「…あの…」
戸惑う鬼塚の手を強引に引き寄せ、自分の胸の中に抱き込む。
「…大佐…!…あっ…」
次の言葉は男の情熱的なくちづけに容易く飲み込まれてしまった。
噛み付くように唇を奪われ、鬼塚の身体から力が抜ける。
数ヶ月ぶりの男のくちづけだった…。
…男に抱かれると、自分が途端に弱々しい存在になるような気がする。
しかし、それは決して嫌な感情ではない。

「…んっ…!」
冷たい石壁に押し付けられる。
濃厚に舌を絡められ、下肢から甘い痺れが這い上がる。
「…ああ…ん…っ…」
女のような声を上げてしまう自分に羞恥を感じつつ、その倒錯感に背筋が震えるほどの快楽を得る。

「…徹…」
口内を余すところなく蹂躙し、耳朶に熱く吐息をかけられる。
制服のスラックスの太腿は割り開かれ…強く押し付けられたものは男の恐ろしいほどに硬く張り詰めた熱い牡であった。

…もう…こんなに…。
自分を欲してくれるのかと思う。

睫毛が触れ合いそうな距離で、見つめ合う。
男の猛禽類のような瞳は熱く滾っていた。
…瞬間、三和土の上に押し倒され、背中から挑まれる。
「…ま…待って…ください…」
鬼塚は狼狽えた。
まさか、白昼にこんな玄関先で抱かれるとは思っても見なかったのだ。

「…待てない…。お前を…どれだけ待っていたと思っているんだ…」
普段寡黙な男の甘い囁きは鬼塚の心を容易く溶かしてしまう。

跪かされ、ベルトを緩められる。
まだ明るい日差しが差し込む玄関先で下肢を露わにされる屈辱と…それを上回る痺れるような湿った悦楽に、鬼塚は唇を噛みしめる。

強引な動作とは裏腹に、男は丁寧に鬼塚を慣らした。
男の太く長い指に、鬼塚のまだ未熟な性器は勃ち上がってしまうほどに…。

鬼塚の中が柔らかく解けたのを確認すると、男は己れの着衣を寛げ、熱く硬い凶器のような牡を双丘のあわいにゆっくりと突き入れた。

「ああっ…!…や…だ……はい…っ…て…」
久々の衝撃に鬼塚は背中を仰け反らせ、叫んだ。
後ろから顎を捕らえられ、長く甘いあやすようなくちづけを何度も与えられる。

…男に身体と心の全てを征服される歪んだ快楽を…鬼塚は再び思い起こしていた。




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