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two roses & a lily
第6章 出会い
「こんな温かい食事は久しぶりだな。とても美味しいです。メアリー。」
「食堂で皆で食べているんじゃないの?」
「いや、部屋に持って行くから冷めてしまって。」
「それは、寂しいわね。」
「冷たくなってしまうからね。」
ジョンとメアリーの話がどことなく噛み合っていない。メアリーは内面的な事を言っているのに、ジョンは物理的な料理の温度の事だけを話しているようだ。
「ジョン、大学で一人暮らしをして、寂しいんじゃないのかい?」
「いや、一人には慣れているから。」
「ハイスクールでも一人暮らしだったのか?」
「施設で一人部屋だったし、食事も同じように一人で食べていたから。」
やはり、何か根本的な部分が色々違うような気がする。妹の死の他にも問題を抱えているのでははなかろうか。
「私達はね、ハイスクールから一緒なの。
ボブはね、ハイスクールで人気者だったのよ。」
メアリーが突然自分たちの事を話しだしたが、何かきっと考えがあるのだろう。
「俺もハイスクールの時、ステディな関係の女性は何人か居たよ。」
「そうなのね。それでね、私が必死になって声をかけてようやくお付き合いできたのよ。」
「違うだろ?メアリー。メアリーの方が人気があった。だけど皆恐れ多くて声をかけられなかったんだよ。」
「メアリーは美人だから、sexを持ちかけられたら、応じない奴はいないだろうよ。」
ジョンの突飛な発言に、食事していたメアリーの手が止まる。
僕がフォローを入れようとしたが、メアリーがそれを遮った。
「ジョンは今は彼女は居ないの?」
「ああ、皆sexしてしばらくすると離れていくよ。
自分だけを見てくれとか、sexはいいけど愛してくれないとか言って。
愛するってなんだ?sexすることじゃないのか?
聞くと皆怒って部屋を出ていき、それっきり。
まあ、俺も勉強やバイトに忙しいからちょうど良かったかなって感じでいると、また違う女の子に声をかけられる。 」
「ジョン、相手の女の子を好きになって付き合ったんじゃないの?」
「好きって言葉、よくわからないな。生きていくためにsexする。欲が溜まるからsexする。人間、sexで繋がってるわけだよね。それで命が生まれてくるわけだし。」