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第5章 ハイスクール

学校は面白かった。
ずっと施設の中で授業だったし、体育などもなかった。

休み時間に皆で話すのも行事も何もかもが新鮮だった。

だが、人との距離感が掴めない。
施設ではまるで兄弟のように四六時中一緒にいる。
だが、普通の人達との感覚はどうも違うようで、馴れ馴れしいと言われることもあった。

それにテレビの話題にはさっぱりついていけない。
早くお金を貯めて自立しなければ…
気持ちは焦るばかりだった。



学校が終わり、バーに直行する。
皿洗いからホール、そして簡単なドリンクを作ることを任されるようになっていく。

施設にはレストランだと言ってある。酒を提供する店で働くなど許されないと思っていた。

消灯時間に帰り、そこから勉強する。

シスターと同じように個室が与えられたから、少し自由にはなったのだ。