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朧_ 霞む 愛しい影
第1章 この世では 叶わぬとしても。
*翔



「、、許せ、 」


組み敷いて 再び深く唇を貪った後
そう告げれば

微かに首を振る祐。






独り睡るには 余りに心細い夜
私の面影を抱くように床に就いた

… その行いの奥に 有るのは、おそらく
自分が抱いてきた想いと 通じる焔。



それを更に確証付けるかのような
甘い吐息に誘われ

直ぐにも爆ぜそうな熱が、最後の枷を外した





ここ数年は 直に触れることのなかった胸

薄く平らかな、まごうことなき少年の胸の有様
けれど なよやかまでに柔らかな肌




夜着を肌蹴させ 愛おしく撫でれば
真っ直ぐに私を凝視め返した祐は

何かを言いかけ、けれど唇を閉じた





その様が 切なく思えて
再び唇を重ねたのち、先に帯を解く私を

美しく濡れた瞳へ焼付けようとするかの様に
瞬きさえ惜しんでいた祐だったが



二つの熱を 重ね、握り込むと
瞼を閉じ 泪を零して

「あゝ、、」と ちいさく喘いだ。













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