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地獄
第36章 二匹
 汚臭愛の身体に、霧が発生する。これは奈緒子の時と、まるで同じだった。
 息が詰まり、意識が真っ白になる。
 

「いっ! イクぅ! きゃん!」


 汚臭愛の身体が仰け反る。
 坂本に抱えて貰う形で、イッた。
 エロ女の冷たい身体が、男を襲う。柔らかく弾力のある身体から、玉の汗が滴り滑りその汗により身体が冷やされていた。
 激しい嵌め込みと、厳しい責めに、異様なくらいに身体が熱くなり、無意識に応急処置を施したのだろう。
 それくらいにこの責めは激しく、厳しい。
 先ほどから述べているが、座高の関係で始めから密林の奥、つまりは子宮に始めから徴が存在し、そこから激しく突き上げていた。
 おそらくかなり痛いはず。しかし汚臭愛はイッた。間違いなく坂本に身体が馴染んでいる。


 坂本が睾丸に疼きを感じる。正直おもしろくない。これから泣かせるくらいに責め上げてやるつもりだった。しかし睾丸がそれを許さない。
 徴に白い記憶を転送し始め、裏筋にピリピリと張りが襲ってきた。


「くる!」
「きて!」


 汚臭愛が大きな声で、中出しをお強請りする。
 すると徴から大量の白い記憶が放出される。それは一気に放たれエロ女の身体が宙に浮き、とても激しい一撃だった。
 全くの衰え知らず。
 それが坂本だった。


 ご主人様は人間なの?


 汚臭愛が熱い男の記憶を子宮に浴びながら、こんな思考が過ぎった。
 何度め何度も放出されているが、一つも弱いモノはない。
 むしろ段々と激しく強くなっていく。
 

 汚臭愛と坂本が、マジックミラーを見ながら目を合わす。
 男の気持ち悪い笑顔と、エロ女の清々しい笑顔がそこにはあり二人がお互いを共有していた。
 

 完全に堕ちたな!


 坂本が満足そうだ。
 汚臭愛は唇を潤ませながら、「よかったぁ」と言った。
 身体だけではなく、心も地獄へ堕とされ、そこの住人になる覚悟を垣間見た……男はそう感じた。
 
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