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地獄
第12章 四分の二
 楕円形の玩具を密穴に挿入する。奈緒子が少し身体が仰け反る。
 坂本は無視して強弱のつまみを触り、ゆっくりゆっくりと強に回し始めた。
 

「あん! あん! あん!」


 尻を上下に振り始める。
 それは強くなれば強くなるほど、激しく腰を振り回し尻を上下させる。
 

 坂本はケラケラと笑う。
 あまりの凄さに、笑いが止まらない。


「素晴らしい! 奥さんは全身エロだ!」


 坂本が褒めてやる。少しも嬉しくない言葉で、奈緒子を褒めている。
 一度弱くする。そしてもう一つの玩具を、菊門に嵌め込む。涙型の細長い棒がある玩具は菊門専用で尻にぶち込み尻尾にする。


「あっ、いや!」


 喚きを無視して、もう一度密穴にある玩具のつまみを徐々に強にしていく。
 すると……。


「やー! やーん」


 尻を上下に振り始めた。
 それを坂本が鏡から見ている。
 見事なまでに、菊門専用玩具が上下に振られていた。
 マーチだった。
 菊門用玩具を指揮棒に見立て、腰と尻で指揮するそれは「四分の二拍子」だった。



 
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