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マスク
第2章 クライアント
今頃、姉さんはどこで何をしているのかしら。
あとから聞いた話なんだけど
私という妹がいたことすら知らされていなかったらしいわ。
お母さんは私にも同じような思いをさせたくなかったんでしょうね。
だから里親に出したんだと思う。
うちの家庭を崩壊させた。また私の旦那から笑顔さえ奪っていくこの会社が憎い。
私は知らなかったんだけど、あなた旦那より先に入社でしょう?
なのに旦那のほうが出世が早い。
なぜだか分かる?
私は調べるために家政婦になりすまして、部長、専務、取締役の自宅に忍び込んだわ。それで知ってしまった。
旦那は繋がりがあったのよ。取締役と。
孫だったの。愕然としたわ。
血は争えない。それからよ。旦那に触れなくなった。
これも宿命よね。
母は寮の学生たちに親身になって相談にものったりして、いわば寮母の枠を超えて学生たちの母になろうと努力していたのに。
学生たちは善人の仮面を被って母の隙を探していた。
みんな善人の仮面を剥がしてその下には獣の顔を現したの。
母はその後、部屋で首を吊った状態で見つかったそうよ。
男なんて仮面の下はみんな獣の顔をしてるのよ。
だから私はその仮面を剥がして、獣なのか?人間なのかを見てみたいのよ。
その当時にその事件に関わっていたのが、この会社の取締役なのよ。
取締役は金にモノを言わせて事件をもみ消した。
許せない!絶対に許せない!
そんな人の血筋を引く旦那もね。彼は事件の当事者だったの。
それを知る前までは彼のことが、好きだった。
しかし、知ってしまった今はもう旦那だと見れなくなってしまった。
延々と喋ってしまったわね。
話しを聞いてくれてありがとう。
自分自身の過去の話しをしたのは、あなたが初めてよ。
旦那はね。私の旧姓を知らないのよ。
私が本当の両親から里親に出されて上条の性ではなくなったことを。
良家の出身だと信じているわ。

どうするんです?これから。

どうもしないわ。復讐をやり遂げるまでは。
あなた、会社じゃあ優秀な人材らしいじゃない。
このまま潰されるのなんて惜しい。
この会社はあなたを入社させたのだけは利点だったようね。
分かった。あなたを社長に持ち上げてあげるわ。
私に任せなさい。
何言ってるんです?無茶なことを言わないでくださいよ。
無理じゃないわよ。私の手にかかれば
すでに取締役を追いやったわ。

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