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官能書道/筆おろし
第3章 双鉤
「すごく太いのね」

 弓反った茎部を三本の指で握られた。
 親指の反対側に人差し指と中指を合わせて添えた、双鉤法《そうくほう》で筆を持つような要領だ。

「指にあまるほど。長さも立派だし。
 女の子みたいな顔と身体してるのに、ここだけこんなに猛々しくて。
 そのギャップがそそられる。
 澄夫くん、いまにすごい女泣かせの男になるわよ」

「ぼくはそんな……先生だけですっ」

 反射的に口走ってしまった。心に秘めていた想いだった。
 はっとして、涼子の顔色をうかがう。

「うれしいわ」

 涼子は優しい笑みで受け止めてくれた。

 綺麗に皮が剥けたペニスだった。
 大きく雁が張った亀頭部は初々しいピンク色をして、つややかに光っている。
 未熟で新鮮な牡肉だ。

 それでも、まだあまり濃くない陰毛を根元に絡ませて、血管を浮かべた太い胴茎を突き出したさまは、牡の情欲の激しさを示していた。

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