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女鑑~おんなかがみ~
第8章 平穏
「こんな別嬪さんにこんなに舐めてもろうて、久しぶりに硬うなってきた。
これから入れていいか。
でも、痛いのは可哀想やなあ。
痛かったら言うてくれたらいい。時間はあるからゆっくり女になっていこうな。
こんなに優しい、いい子に痛い思いをさせるのはこっちも切ないからなあ」
夕顔は、ついに後ろめたさに耐えきれず、思わず手を合わせ
「申し訳ありません。実はその前にもお客さんを。嘘をついていて、本当にごめんなさい。」と頭を下げた。

ご隠居は顔をくしゃくしゃにして大笑いしながら
「正直すぎるほど正直な子やなあ。
こんな嘘と騙しあいばっかりの廓というところで、こんなに正直で優しい子が、と思ったら心配になるなあ。
まあ、それやったら、遠慮なくさせてもらうわなあ」と言って、それでもゆっくりゆっくり腰を沈めた。

ときどきは痛みもあったが、耐えられないほどではなく、それよりも満たされているということを感じた。
***************

その後、夕顔はここでの毎日の仕事を楽しみに感じることが増え、これには却って千鳥や紅葉らが心配した。
特に千鳥は、
「ここの仕事が楽しくて幸せなどと本気で思うようになったら、女として終わり。
ここは親兄弟を食わせるために沈まされた苦界ということに変わりはないよ。
感じたり、逝ったりするのもフリでやっておかないと持たないよ」
と言ったが、夕顔にとっては、男の肌のぬくもりと、身体が溶けるような感覚、奥のほうが満たされる感覚、どれもが幸せに感じられた。

特に菓子屋のご隠居や、そのほか何人かの馴染み客が来るときには、本当に喜んではしゃぎながら迎え、客を帰した後でさえも
「さっきは奥のほうがキューっとして、本当に気持ちよかったです」などとあからさまに口にし、女将に「はしたない。このようなことを大声で喋っるものではない」と毎日のように叱られていた。

それでも、夕顔は一日たりとも孝秀さまを忘れたことはなかった。

だれかが「下の道に学生さんたちがいるね」と言えば寝ていてもむくっと起き上がったり、「タカシ」とか「カズヒデ」とかよく似た音の名前が誰かの会話に登場するとと、慌てて耳をそばだてたりして、皆の笑いを誘っていた。
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